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底がぬけて、おまけに口が閉じている。 この壷は一体、どうしたというのか?

左と右 法の違いは、高さの測定ポイントと天地です。

高さの耳にご注目。真逆の壷と右の壷 旺納福と旺大吉 旺天徳と苦失脱 害病臨と旺納福 害口舌と害災至

真逆の壷では、旺納福天徳の他、壷のテーマの害病臨口舌が耳(被葬者)、つまり親の徽宗さんに出る。

また天に旺天徳(右では地の葬者の場所)、地に丁登科(右では天の被葬者の場所)が出る。


自然でしょう。法が自然だと、見た目も自然なところがおもしろい。

右を見て、嫌いな壷でした。法を見る気もしなかった。明代としていました。

魚のうろこ模様も丁寧に入る。そんな仕掛けがあったとは。親以上に皮肉屋です。

茶の色は親の好きだった色。特別丁寧なつくり。

法事、供養のために、後年、手間を掛けて作るのか。


下に参考資料のせました。

親子関係、ここに極まる。子が後継者に向かないと思われたら

せめて別会社の新社長にさせて、少し苦労してもらいましょう。

高宗は結果として、ずいぶんご苦労されたようです。


参考資料 

逆さまの唐米色か窯と宋定窯 徽宗帝復古の白か窯 元型は実は青銅器です。

唐双魚白磁と三彩の偏壺 


上のふた ぽかんと開けた魚の口が徽宗さんを刺激

 下の玄宗皇帝の白か窯とのコラボレーション 右徽宗裏の官窯 おっぱいの磁器とキャメルエッグ


 徽宗帝復古のか窯双魚瓶 高宗復古双魚瓶 ともにうろこ模様が付きます

高宗さんの磁器はていねいな作り以外、なんの取り柄もないと、今日まで思っていました。

それどころかあまりの形の悪さから、明代としておきました。高宗さんのウイットなのでしょう。

結果としても、徽宗欽宗の国は亡んだ訳で、天地がひっくりかえってもおかしくない。

ひっくり返した、高宗皇帝が、その張本人らしい。

しかし、高宗自身は、そのすべての責任は、親と兄にあるとしている。

磁器からはこれ以上のことはわからない。

彼は国を最後に本家筋に返しました。やはり、自身も悪いことをしたと思ったのでしょう。